産後うつを考える
ここ数日で、再度ピックアップされるようになった「産後うつ」。
芸能界で続く訃報は、私の好きな映画に出演されていた方が複数含まれるので、なんともいえない気持ちになります。
そのうち1名の方が死を選ばれた理由として推測されているのが、産後うつです。
この推測には反論もあるものの、皆さん死の理由を納得されたくて出てくるのでしょうね…
これをきっかけに、私も思うところありましたので記事にしてみました。
「産後うつ」とは
産後うつ病とは、分娩後の数週間、ときに数カ月後まで続く極度の悲しみや、それに伴う心理的障害が起きている状態をいいます。
文字通り、産後の時期にかかるうつ病ということですね。
よく見られる症状は、
・わけもなく涙が出る
・何もやる気がでなくなる、感情を感じなくなる
・怒りっぽくなる
など。
産後約10%のママがなるとのことですが、心当たりのある人は多いのではないでしょうか。
私も産後うつだった
正直なところ、私も産後うつだったかなと思います。
よく泣いてかんしゃくの多い赤ちゃん。生まれてすぐ母乳不足で黄疸にさせてしまって、かなり神経質になっていた育児。親の手伝いはあてにできず、夫も不在がち。縁のない土地での子育て。
産後すぐだけでなくその先も育児には悩みまくってるし、夫とはかなり衝突したし、定期的に精神的に落ちてました。
かなり、きつかったです。
この経験が、ママ支援の活動をすることにつながったわけです。
元々カウンセリング資格をもって勉強も続けていましたが、いきなりカウンセリングでは敷居が高いかとメンタルケアにも有効なアロマ教室を始めました。その後、相談業務を取り入れました。
「自分を追い詰める前に誰かに相談する」というのは、うつにならないために有効な方法として知られていますし、今回多くのメディアでも取り上げられています。
相談してもらう、だけでいいのか?
ただ、今回また様々な形で「相談しましょう」と勧めるのを聞くと、「それだけでいいのか?」とも思ってしまうのです。
現状は、それが一番の方法。
でも、そもそも産後うつになってしまうのは、母親だけが育児を背負っている状況だからではないでしょうか。
赤ちゃんをおぶって他の家族と畑仕事をしたり、親親戚ご近所がごったに生活したりしている中では、いろいろ苦労はあったでしょうが産後うつにはならなかったのでは。
「人間関係ごった煮状況」を重荷に感じた人が多く、核家族と言われる家庭が増えたわけなので、産後うつを無くすためにごった煮に戻れとは言えないのですが…
定期検診で関わる医師や、母親が自ら動いて受ける相談や育児支援だけでなく、もっと自然に家族や地域が子育てに関わる環境ができたらなあと思うのです。
だからたまに、「おせっかいおばちゃんになりましょう」運動をしていたりします。もっと積極的にママに声をかけたり、赤ちゃんに向かって優しい声をかけたりする人が増えてほしいと思います。
子どもへの影響も考えて
それに、「産後うつ」「育児ノイローゼ」を強調されたら、ただでさえ出産に後ろ向きと言われる若者に追い討ちをかけるようなもの。
そして、子どもだって「自分が生まれたから」と考えないとも限りません。
子どもを育てるのは確かに大変。でも、同時に大変さを越える幸せをくれる。
その幸せもちゃんと発信されていかなければ…
子どもの自己肯定感を大切にしたいのであれば、最後のフォローも重要だと思います。
そして、大変な中に幸せを見つける力を、全てのママが保てるように、祈ってやみません。
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