原書を読む~新しきを知ることの楽しさ

だいぶ前に英語原書を買っていたのを、すこーしずつ読み進めています。

MY STROKE OF INSIGHT

日本語訳では、『奇跡の脳』という題で出版されています。

脳科学者が脳梗塞を起こし、脳への影響から知覚が変化していく過程や回復していく過程を書いたものです。

これがまた、面白くて!

自分が見ている・聞いている・感じていると「感じている」のは、脳の働きによるものだということがよく分かる。そして、梗塞により変化した知覚が、発達障害の人が感じていると言われるものによく似ているように思うので、その点でも参考になるなあと。何度も何度も読み返しています。

もっと英語の語彙力をつけなければ…と実は単語勉強をしていたのだけど、これがまた本当に身につかない!それなら、興味を持てて、何度も読んで流れもある程度理解した話を使えば一石二鳥になるのでは…と、この本を選んだ次第です。

読んでいて、解剖学的な単語は紙の辞書(私は勉強のためには紙の辞書をお勧めします)に載っていなくて「さすが難しいな」という感じ。

でも一番残念なのは、「見覚えがあるけど意味がわからない」単語がけっこうあること…普段はシンプルな単語で言い回すことが多いから…(ため息)

それでもやっぱり、新しいことを知ったり発見したりするのは、楽しいです。

例えば、ident に関わる単語。identity(アイデンティティ)が【個性、独自性】を表すことから、私はこの単語の基本を「他と区別するもの」だと思い込んでました。そして、動詞形のidentifyは「他と自己を区別する」という意味だと。

でも、この本に出てくるidentalという単語を「他と違う」と考えると通じない。これは「同じような」としないと。

そこで、辞書で調べてみると、identifyは【同一人物であると確認する、みなす】という意味じゃあーりませんか!

私はいつの間に勘違いしていたんだろうか?

普段、生徒さんに「単語を覚えるときは特定の意味にこだわらずイメージで覚えたほうがいい」と伝えています。そのほうが、いろんな文での応用が効くからです。identは、区別ではなく同一のイメージを持つほうがいいということですね…

今回の例は、新しきというよりまさに温故知新という感じですが。私はちょっとオタク気質があるようで、こういう言語的な発見大好物❤️でもなかなか同意を得られないのが悲しいところです。

英語って、綴りと発音が違うことがあるとか、面倒がられることもあります。知ることで「そうなのか!」と知識欲を刺激するような、そんな授業をしていきたいなあと改めて思いました。

あとは…最初に「すこーしずつ読み進めている」と書いたように、気分が乗ったときにしか進めていないのを改めて反省。

「『やる気』は起きない。やり始めてから出てくるもの」と自分の子どもや生徒さんには話しているのだから、自ら実践しないとです。