家族と過ごすのが楽しい♪と男性に感じてもらうために
こんにちは。スピカ相談室の川崎です。
(ちゃんと名乗ることにしました)
今日は厚生労働省が発表したレポートについて、書いていきます。
家事と仕事の両立・男性の育児参加について
政府が、「仕事と育児の両立支援に係る総合的研究会報告書」を取りまとめて発表しました。この中で書かれている「男性が育児をする意義」で、私が一番共感できたのは「男性自身の働き方改革につながる」というところ。
女性が活躍できるとか、少子化対策にもなるとかいうのは、上から目線な気がしてどちらでもいいやという感じがします。私が共感した「男性自身の働き方改革につながる」は、それによって女性も柔軟に働いていける基盤になります。
正直言って、日本は男性優位社会。技術は進んでいても、管理職に占める女性の割合が少ないことでも世界で知られています。これはひとえに「男性目線で女性を評価するから」だと、私は考えています。評価が低いから出世できないんだよというその評価は、同等に働けてこそ意味があるもの。片方は好きなだけ働けるけど、片方は他の仕事(家事育児)もこなす必要がある。その条件のもとでの評価が公正だと、言える人はいるのでしょうか?
会社の工夫があれば、出産後も働き続けられる
レポートでは、「働き続けたかったが、家事育児のために辞めた」女性が挙げた理由として、下記のアンケート結果を出しています。
-勤務時間があいそうもなかった。(正社員47.5%、非正社員33.3%)
-自分の体力がもたなそうだった。(正社員40.0%、非正社員33.3%)
-育児休業を取れそうもなかった。(正社員35.0%、非正社員41.7%)
-職場に両立を支援する雰囲気がなかった。(正社員25.0%、非正社員8.3%)
-会社に産前・産後休業や育児休業の制度がなかった。(正社員12.5%、非正
社員27.1%)
この半分くらいは、勤務時間をフレキシブルに変更できる制度を作り、その制度を使える雰囲気の職場を作り上げていったら対応できることかと思います。人手不足を解消したい・女性に働き続けてもらいたいと考える企業様には、今後必須の対応になりますね。
私自身は、育休までくださった派遣会社から復帰前に連絡が自然消滅する形で首を切られたわけですが(考えてみればなんの決着もつけずにフェイドアウトした派遣会社担当さんもすごい)、その前に言われたのが「(私が)残業ができないから後任の方を継続させる」との理由でした。派遣の身で育休までいただけただけ有り難いと思ったのですが・・・部署立ち上げ時から関わりシステム構築の一部もしていたけど、残業できないくらいで首を切られるくらいの貢献しかできていなかった、と反省したものです。
女性自身のキャリアへの意識
レポートの中には、「女性もキャリアを意識すべき」「配偶者と話し合うのが重要」といった内容も含まれています。
正直なところ、女性だけが意識をしても周囲が変わらなければどうしようもありません。ただし、自分のキャリアのために会社に掛け合って育休や時短の制度を作ってもらったという例もあるので、「私はどう生きていきたいのか?」ということをしっかりと自分自身で考え落とし込む必要はあります。そして、その情熱を周囲にぶつけることで会社が変わることもあれば、うまく伝えることで配偶者が変わることもあるでしょう。
企業においても、女性労働者本人に加え、上司や男性配偶者も一緒に女性労働者のキャリアを考える機会を提供するよう努めることが有効である
レポート内にあった文言です。退職者を減らし、よりよい職場環境をはぐくむために、ぜひ企業様には女性だけでなく男性も含めたキャリア開発の機会を与えていただけるようにお願いしたいと思います。
男性の意識がキーポイント
上にも書きましたが、女性自身がまず自分のキャリア=生き方について考えてほしいのが一つ。
そして、次の問題は男性の意識です。
・女性の配偶者は一般的に男性
・会社経営者もまだまだ男性が多い
・政策を作るのはほとんど男性
日本社会にどれだけ男性の意識が影響を与えるか、その割合いを見てもわかります。そして、母性本能の少ない(母性本能だけが育児の全てではないですが)男性に「制度を作ったから、ぜひ使ってね」というだけでは男性の育児参加は増えないだろうと想像できます。必要なのは、「家族と過ごすのが大切・楽しい」という実感ではないかと思うのです。
制度の使用を強制する→強制することで家族と過ごす時間が増える→接触時間が長くなるので愛着も増す→家事育児の負担もするようになり、配偶者への思いやりも増す
これくらい強制的に、感情に働きかけてもらいたいものです。
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