ネガティブ・ケイパビリティ
ご無沙汰していました。
ブログ記事を書いていない間ももちろん、活動はしていろいろ思うところもあったんですが、なかなかまとまって書くところまでいかず…
今回、久しぶりに投稿するのは、表題の件。日本語にすると『答えがでない状態に耐える力』です。特に、新型コロナ感染症が流行してしばらくしてから、よく聞くようになりました。興味が出ましたら、ぜひ調べてみてくださいね。
さて、皆さんは、どんなことが『答えがでない』ことだと思いますか?
さっさと私の考えを述べてしまいますが、今の世の中はかなり『答えがでない』ことが多いのではないかと思うんです。例えば、
子育て。どう対応したらどういう子に育つのか。今出来ないことは、いつか出来るようになるのか。
人間関係。思うようにいかない。かと思えば、特に考えなくてもいい関係を持てる人もいる。よくなるのも悪くなるのも何がきっかけなのか分からないこともある。
社会。変化が激しすぎる。スマホを子どもに持たせてもいいのか?ゲームはどこまでやらせていいのか?chatGTPは使って大丈夫なのか?
他にもいろいろあると思います。3番目に書いたネットとの付き合い方は、開発者自らが『人類にどう影響するのか、我々は今壮大な実験の最中にいる』というようなことを話していたとか。壮大な実験中なのだから、結果が出るのはまだまだ先ということですよね。答えはすぐにでません。
最近私が「これもネガティブケイパビリティだなあ」と感じたのは、年を取ってからの体の不調です。
私は今思えば有り難いことにかなりの健康体で、不調を感じたら『寝る・食べる・受診して薬を飲む』みたいに何か対処したらスッキリと元気になりました。
年を経て今は、だるい。だるい。ダルい。十分に眠れていない気もしますし、運動不足な気もしますが、健康診断で問題もないし不定愁訴ってこんな感じかなあというところです。若い頃は自分のことだけしてたら良かったから、しんどくても家事とか無かったので、それも関係あるかもしれませんが…
まあとにかく、『原因が分からない不調を適度にやり過ごす』これも『答えがでない状態に耐える』ことではないかと感じました。
そこで、皆さん、どうです?ハッキリしないこと、ハッキリさせたくなりませんか?
私は、なります。条件が明確でない仕事をするのは気持ち悪いし、好き嫌いはハッキリしてもらったほうが動きやすいし、答えはすぐに分かったほうが次の対策も立てやすい。
たぶん、皆さんもそうじゃないかと思います。努力したらすぐに結果が見えてほしいし、子どもには教えたらすぐ出来るようになってほしいし、起きる物事には明確な理由があるはずだし。
それって、人間の本能なんじゃないかなあと思います。この季節どこに行ったら獲物がいるか。池が枯れたのは雨が降らないからか悪いことが起きる前触れか。病気になったのは誰に呪詛されたからか。理由や原因が分からないと自分の死に直結するという不安があって、昔はいろいろな理由を求めたことでしょう。
でも現代は、問題は多種多様にあるけれども、昔ほど【すぐに死に直結する】状況は減っているはずです。子どもがどう育つかも、人間関係のあれこれも、ネットが人類に与える影響も、もちろん何もせずに放っておくわけではないけれども、今すぐ結果がわからなくても何とか過ごせる。
この『何とか過ごす』のが大事なのではないかと、思っています。対策は考える。対処もする。そして、あとは様子見。
何か起きたらまた考えて、動く。悩みすぎない。急いで白黒つけない。焦らない。気を長くもつ。
子どもの成長も、自分のキャリアも、今この時点がすべてを決めるわけじゃありません。『ネガティブ・ケイパビリティ』を養い、気を長くもっていきましょう。