認知行動療法
しばらく前に、所属している産業カウンセラー協会の講座に参加してきました。
心理学には様々な両方がありますが、その中でも「効果が高い」という評判のある認知行動療法の講座です。
考え方を検証する
認知行動療法はその名の通り、クライエントさんの「認知」を扱います。
「認知」とは・・・
”心理学などで、人間などが外界にある対象を知覚した上で、それが何であるかを判断したり解釈したりする過程のこと。” Wikipediaより
つまり、「物や出来事に対してどう考えるか・どうとらえるか」ということですね。
例えば。
【泣き叫ぶ子をひきずるお母さんを見て、どう思うか?】
- とらえ方1:虐待!なんてひどい母親だろう
- とらえ方2:なんてうるさい子ども、お母さんも大変
- とらえ方3:あるある、こういうこと。子どもが何かやっちゃったかな、丸く収まるといいねえ
- とらえ方4:お母さん、何かの筋トレ?
これ以外にも、たくさん思いつくがあると思います。
とらえ方って、大事
一つの事柄についてのとらえ方は、人の数だけあります。その人が経験してきたこと、知っていることで決まってくるので、人は皆「色眼鏡」をかけていると言ってもいいでしょう。その色眼鏡をかけて世の中を見ているのです。そして色眼鏡があまりにゆがんでいると、困ったことが起きた時に自分のせいだと強く思ってウツになったり、何かと人のせいにしてトラブルを起こしたりすることになるのです。
その考え方が正しいか正しくないかは別にして、「このとらえ方しかないだろうか?他の視点からは見られないか?」ということに気づいてもらう。自分で。これが、大切です。
行動を検証する
考え方はすぐには変わりません。待ってる暇はない!今、困ってる!という時、とりあえずはその人の行動を検証していきます。
今回も私に近い例を出しますと、「以前電車に乗っている時にお腹が痛くなって困った。それ以来各駅停車にしか乗れない。そうすると通勤に時間がかかりすぎて大変」という時。この場合は、「いつもお腹が痛くなるわけではない」とわかっていても不安が強くて行動できないということになるので、各駅停車で2駅は下りないと決めて乗ってみる。できたらその数を多くする。その次は急行で1区間乗ってみる・・・(あくまで例です)
こんな感じで、とにかく困っている事柄に対する行動を変えてみるわけです。
考え方と行動を変える
こうやって、何か問題だと思うことがあったらそれに対する「認知」「行動」つまり「考え方・とらえ方」「行動」を変えていくステップが認知行動療法になります。
「考え方を変えるほうが根本治療」というイメージもありますが、行動を変えたほうが早くそしてその成功体験から認知も変わったりすることもあります。その両方を使えるというのは、やっぱりこの療法のメリットだとこの講座に出て感じました。
私は産業カウンセラー・キャリアカウンセラーとしての領分で働いているので、お医者様のように「この療法を試してみましょうか」というよりは、それぞれのクライエントさんに応じて方法を使い分けています。今はしっかり聞く段階だと思えば傾聴を、働きかけたほうがいいと思えば認知行動療法のような方法を・・・という感じですね。
今回実践に使っていけそうな内容をたくさん学んだので、そのために今資料作成中・・・今後に生かしていきたいと思います!
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