「どうして?」理由を聞くときに注意したいこと

昨日の投稿「学生へのキャリア支援」で書いたことに関する補足です。

『相手が好き嫌いについて話した時、「なぜ好きか・嫌いか」と理由を答えてもらうと相手の価値観を知ることができる』と書きました。

例えば「学校の先生になりたい」と学生が話した時、その理由が

いい先生に出会って、そういう先生になりたいと思ったから か、
人にものを教えるのが好きだから か、
親に勧められたし安定して長く働けそうだから か、

理由によって、その学生が何を大切にしているか・優先順位をどのようにつけているか、が分かりますよね。
その理由によっては、【学校の先生】でなくてもいいかもしれない。その視点が、コンサルティングをするときに大切になってきます。

この方法は普通に会社でも家庭でも使えそう。そう思いませんか?

ただ、この問いかけをする時に、気をつけてほしいことがあります。

相手が子どもで、またはある程度成長していても成長段階によっては「なぜ?」「どうして?」に答えられないことがあるのです。

最近の先生や大人は、とても丁寧です。
何か困った事態があったら、関係者にしっかりと話を聞いてから判断をしようとします。

「なんでケンカになったの?」
「これのどの部分が分からないの?」

そして、何も言わなかったりごにょごにょとつぶやくだけの子どもに「きちんと話さないとわからないでしょ!」と思ったり…しませんか?

状況を客観的にとらえたり、自分に起きたことや気持ちをきちんと言葉にするというのは、けっこう高度な技術です。

たぶん行動には何かきっかけはあっただろうけれども、問われた時点では覚えていない。またはきっかけ自体に気づいていない。
これは、小学生の間は特にありがちで、成長していても感覚に大きな凸凹のある発達障害の学生・大人にもあり得ます。

もちろん、ものすごく年齢が低くてもきちんと話せる子もいます。
ただそこでも注意が必要なのは、理路整然と話すから大人と同等の思考レベルにいるかというとそれは違う。判断基準が短絡的だったり、考え方が何かの受け売りだったり、(よくよく考えれば大人だってそういう点はあるのですけど)話を丸々受け取っていいとは限りません。

もちろん、何かの時に理由を尋ねるのはとても大切です。
理由を知るということだけではなく、相手を尊重する姿勢でもありますからね。

ただ、尋ねてもうまく答えられない人がいること、
それは答えたくないのではなくうまく表現するのが難しいのかもしれないこと、
場合によっては相手と自分の信頼関係が足りないのかもしれないし、どうしても言いたくないことが含まれているのかもしれない、

そういう状況も想像して、その次のアクションを取れたら素晴らしいなと思います。